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宝塚お受験スクール体験記
**母娘で目指した宝塚音楽学校合格**

全国に宝塚受験スクールは大小、数多くあります。
もし、子供にスクールに通いたいとせがまれても、親が通わせてみたいと思っても、スクールに通っていた人や通っている人を知っていれば話を聞くことができますが、そうでない場合 未知の世界でどんな様子なのか、全部でお金はいくらかかるのか、不安になります。見学しただけでは到底分らないこと、入会してから分かること、全部終わってから分かること、様々あります。
受験生のお教室選びの参考になればと思い、料金や経費の事を中心に2つの教室に通った体験を記してみました。

以前に1度受験を経験した娘は、「1回でコリゴリだ」と言って受験はそれっきりになっていました。
偶然、テレビで『受験スクール』の番組を見た娘が、「最後のチャンスだから、あのお教室へ行ってみたい」と言い出したので、杉並の『○路バレエスタジオ』に電話をし、6月中頃 指定された日の夕方見学に行きました。他にも6・7組の母娘が見学に来ていて、教室の入口に2列に並べられた椅子に座ってバレエの見学をしました。
その最中に手書きで『お約束ごと』と題した色々な説明や規則などが細々と書かれたB4サイズのコピーされた用紙が個々に配られてきて、その後 時間割と料金が書かれたハガキ大の2枚の用紙が回ってきましたが、この小さい2枚は回覧で返さなければならない為、順番に親が必死で自分の手帳などに写さなければなりませんでした。『お約束ごと』のようにコピーした紙を配ってくれれば良いのに…と思いながら写しました。その夜遅く電話で入会したい旨を伝え、翌日 入会金5万円、年間維持費2万円、合計7万円を現金書留で送りました。

月謝は曜日や時間によって1ヶ月1クラス1万〜1万5千円ですが、いろいろなクラスを組み合わせ、週に2〜3回通うと1ヶ月4万〜6万円程になり、別に声楽のレッスンは1ヶ月3回で2万3千円でした。 
娘は別の声楽教室に通っていたので声楽のレッスンはお断りしましたが、夏休みに入り 先生から「予科生や本科生・研究科生徒達の特別のボイストレーニングがあるから、あなたも入れてあげます。ほかの人に言ってはダメよ」と言っていただき、娘は心から喜んで1回5千円のボイトレを受けるようになりました。
結局 3月までボイトレを受け続け、回数は多い月で6回ありました。他の人には言わないようにという事でしたが、最終的には受験生の全員がボイトレ(声楽とは別)を受けました。ボイトレの先生は研8で退団した、○路出身の元ジェンヌさんでした。

夏休みには「夏休み特別レッスン(夏特)」があり、前期(7月後半)〜後期(8月)合計15万円でした。
入会時に先生から「10月に杉並区の洋舞フェスティバルに出演します。全員参加で、お金が6〜7万円かかります」と言われ、まあそれくらいならと了解しました。8月前半に、フェスティバルの出演料9万円納めましたが他に化粧品、シューズ代、タイツ、レッスン用のスカートなど全部で15万円程かかりました。(最初の話は6〜7万円だったのですがね…)

それよりも気になって仕方なかったのが、先生に選ばれた係りの責任者(受験する高校生)がいて、月謝・特別レッスン代・出演料など全てのお金を集金するのですが、一切 領収書がもらえませんでした。入会金・年間維持費の時も領収書はいただけませんでした。こじんまりとしたお教室で、受験生クラスは40名程、
事務所もなく事務の人もいませんでした。支払わなければいけない金額は、係りの生徒から直接言われるか、ケータイのメールに入ってきて係りの生徒にお金を渡します。銀行振り込みはダメで、先生宛てに現金書留か係りの生徒に手渡しです。お月謝袋もなく、領収書もなく、請求される回数や金額も半端ではないので、ちゃんと先生に渡っているのかとても不安でした。

もう1つの教室『○IE』(新宿区) は受験生約100名、毎年10人前後の合格者を宝塚音楽学校に入学させる大手のお教室です。事務所があり、事務の人も2・3人いました。
入会金5万円。月謝は曜日や回数などの違いで、4万〜6万円程で、○路と同じ位ですが、声楽料金も含まれていました。月謝は銀行引落しで、特別レッスン代など現金書留で送ると領収書が郵送されてきました。どんなに少額でも事務所で支払えば領収書をくれました。
 
『○路』の杉並洋舞フェスティバルの終了後に、大人クラスの係りの人から、「先生とアシスタントの先生に振り付けをしていただいた謝礼を出してください。金額は1万〜3万円です。」と言われ、先生に3万円、アシスタントの先生に1万円包みました。
12月に入ると、大人クラスの係りの人から「先生へのお歳暮は品物ではなく現金で。金額は1万〜5万円です。」と言われ、真ん中とって3万円包みました。

「冬休み特別レッスン(冬特)」の料金は14日間 13万円でした。これも領収書ナシ。
先生から「1月3日に予科・本科生と真面目な子供の為に少人数のかなり厳しいレッスンがあるので参加させてあげますが、これはナイショのメンバーですので、人には言わないでください。金額は私は決めた事がないのですが、お正月に特別という事もあるので… 3万円位は… と思いますが… 自由デス」というFAXが
届きました。1月3日に参加したナイショの受験生は10人程でした。

この頃、暖房費・月に3千円の請求があり、現金書留の控えがあったので、入会時に年間維持費2万円払いましたと言いましたが、後日 他の受験生のお母さんは「入会時に7万円だか8万円だか払った気がするけど、先生のご機嫌を損ねてはいけないから、毎月3千円ずつ払いました」とおしゃっていました。領収書がない為、2重払いしたのです。冬特の終了時には2月からの「受験特別レッスン」代の集金があり、15万円を 係りの生徒に渡しました。それ以外にも1月に入ると、受験料や写真代、レオタード代など、まるで羽根が生えたかのようにお金が出て行きました。

『○IE』にも夏期特別講習、冬期特別講習がありました。いく通りものコースがあり、夏期講習の料金は1コース6万5千円〜8万5千円で1コースだけ選ぶも良し、一般コースと個人コースを
合わせて選ぶと14万円、前半・後半全部で4コースを目一杯選ぶと28万円になり、自分に合ったコースを選択できました。冬期講習は日数が短いこともあり、1コース4万5千円〜8万円で各コースを組み合わせることができました。

地方からの生徒さんには、絶対『○IE』が良いと思います。レッスンのタイムスケジュールがしっかりしているからです。火〜木は夕方からのレッスンで、土曜はお昼すぎから夜7時まで、日曜は朝9時から夕方5時までビッシリ、レッスンを受けることができ、毎週土・日とか月2回土・日とか、地方からの人に最適でした。

『○路』は土・日も平日と同じ夕方からのレッスンでしたから、地方からの人は日曜の昼間は喫茶店などで時間を潰し、夕方からレッスンが始まってもバスや電車の時間の都合で、途中で帰って行きました。
    
『○IE』は全国から大勢の生徒が集まって来る為、とても優秀な才能のある人も多く強力なライバルだらけでした。教室は体育会系のスパルタ教育で、相当 根性がないとついていけませんでした。
厳しさは半端ではなく、講師の先生方の何か心に持っているストレスを晴らすかのように、生徒達にヒステリックでサディスティックな対応をすることがありました。
娘はストレッチで背筋をした時、アゴの下に火の付いたライターを置かれたと話しました。私は「先生は本気でやってないわよ。大事な年頃の娘を傷つけるはずはないわ。そうやって鍛えてるのよ。」と言いましたが、娘は「以前にナイフでお尻を傷つけて、その娘のお父さんが怒鳴り込んで来たことがあったんだって。それでナイフをやめて、ライターに変えたんだって」と嘘か本当かわからない話を信じ込んでいました。
大人には厳しいやり方も熱心な励ましと理解できても、13・14歳の子供には恐怖以外の何ものでもなく怯えきってしまいました。そして いつも「痩せなさい。太ってはダメ!」と厳しいダイエットを強いられました。
 
入会を希望し申し込みに来た娘さんに、事務の先生は「あなたは(宝塚に)向いてないと思います」とハッキリ言う場合もあります。「20キロダイエットできますか?」と聞かれ、「無理です」と答え入会を断られた娘さんもいます。これはこれで親切な対応かもと思います。これまで1000人以上の生徒を教え、100人以上の合格者を輩出してきた先生の目には「絶対無理だわ」という子が判るのでしょう。
意欲や熱い気持ちは充分理解できても、受験には多額のお金と時間がかかるのですから、別の道を考えた方が良いのでは…という親切心だと思います。『○IE』で断られ、『○路』にやって来た生徒が何人かいました。
 
両方の教室では受験まで何度も模擬試験があり、『○IE』では5人の講師の先生が各科目ごとにかなり厳しい注意をして点数を付け、合計点で順位を付けて結果を廊下に貼り出します。生徒達は
結果を見て、「次回は10番以内に入れるように頑張ろう」とか、上位成績の人たちの点数を見て「あの人は3歳からバレエを習っているから、成績が良いのだなあ」とか「あの人はお歌が抜群に上手だからヤッパリねぇ」とか思いながら結果の貼り紙を見るのです。そして音楽学校に合格するのはいつも上位の成績だった生徒達で、皆は「やっぱりねェ」と納得するのです。

『○路』の模試の内容は『○IE』と同じですが、3人の先生が気付いた事を注意するだけで点数は付けませんから、順位を貼り出すこともありませんでした。最初の頃、それが物足りなかったのですが、最後には何となく分かってきました。

☆ 点数や順位を付けた場合、常に3番内にいた優秀な生徒が不合格になり、1度も10番内に入ったことがない生徒が合格できたら、落ちた当人はもとより周りの生徒達も「何か変だわ」と思うでしょう。何年もそういう事が続けば、生徒も父兄も教室に不信感を持つようになるのでは。だから順位を出さないのでしょうね ☆
(但し ☆〜☆は想像です。)

『○路』では年が明けて受験も近づいた頃、受験生の間で「あの子は絶対合格間違いないね」と言われていたA子ちゃんが突然お教室を辞めてしまい、皆が驚きました。A子ちゃんはものすごい美少女で、娘の話によると「白羽ゆりさんと花影アリスちゃんを足して2で割ったようなお顔」というのだから、相当な美少女です。
「大学に行くことにしたから」という話でしたが、真相はA子ちゃんのご両親が先生に呼び出され「あなた、この子(A子ちゃん)にいくらお金をかけられますか?」と聞かれ、A子ちゃんのお父さんが激怒して先生と大ゲンカになり、お教室を辞めていったのです。後で先生は、生徒皆の前で「A子は最低だ。A子の父親はもっと最低だ」と言い放ちましたが、絶対合格間違いなしの生徒の親に「いくらお金が出せるか?」と聞いたのは何故だろう。良く分からないところです。

2月1日から「受験生特別レッスン」が始まりましたが、模試代金
1回2万円の請求がありました。模試代は15万円の料金に含まれていないのですか?とFAXしたところ「全額前納した生徒と1レッスン毎に料金を支払う生徒がいるので請求は間違いでした。」と電話がありました。またまた2重請求でしたが、言って良かったのか、悪かったのか…
『○IE』は東京1次受験前に講習代などの経費として2万円、2次試験前に15万円支払いました。レオタードは受験生お揃いのオーダー品でした。

話は前後しますが、1月の終わり頃、○路先生から娘に「あなたを推薦します。料金は20万円です。これはナイショだから、だれにも言ってはいけません。」と言っていただき、急いで20万円を現金書留で送りました。
その後、電話で先生は「お金は宝塚の1番偉い人にお渡しします。」とおしゃいました。試験はまだ2ヶ月も
先なのに…と思いましたが、スクール推薦があるらしいというのはインターネットなどで知っていましたので、
お教室推薦枠に入れていただけたのはとても光栄で感謝の気持ちで一杯でした。
 
『○IE』でも確かにお金の話はありました。東京1次合格発表の日、合格した母娘達がお教室に呼ばれ、先生から「音楽学校に合格したら、理事の方に謝礼をしなければいけません。金額は30万〜50万円ですが、不合格の場合は出さなくても良いです。同意していただけますか。」と言われ、理事の方にお渡しするからとコピーされた入学願書を渡されて、音楽学校に郵送した願書と同じ内容を書き入れ、写真も貼って先生に提出しました。
その時、常に模試1番だった受験生に先生は「おまえは書かなくて良い」と言いました。『○路』では合格確実の生徒に「いくらお金を出せますか?」と聞き、『○IE』は「お金出さなくて良い」と言い、この差は何なんだろうか… 今でも謎です。

早すぎる推薦金に少し不安を覚えつつも、30年以上も教室を経営している○路先生には、宝塚との間に独自の特別ルートでもあるのだろうと思い直し、推薦枠には何人の生徒が入っているのだろうか、お正月のナイショのレッスンの10人は選ばれているのだろうか、などと思いめぐらせていました。

そして3月20日、東京1次試験から帰って来た娘はとても上機嫌でした。「まあまあの出来栄え」と言うことで、良かった、良かった。お教室推薦枠に入れていただいたし、お金も払ったし、まあ1次は大丈夫ね と家族皆が思っていました。
3月22日、1次試験合格発表の日、前回は朝 早々に届いた合格の電報が待てども待てども届きませんでした。

結果は東京1次不合格!
 
エーエッ あの推薦は何だったの? 20万円はどこへいったの?もちろん20万円で合格できるとは思っていませんでしたが… 2次試験の前に、またお金の話があるだろうな、30万か50万円か… これからいろいろ物入りなので100万円って言われたら、ちょっとキツイなあー。そして最後の最後は娘自身の頑張りしかないわねェなどと考えていたので、まさか1次不合格だなんて… 母娘共、しばらくは落ち込む日が続きました。
後で聞いたのですが、1次試験の後、受験生達が集まって推薦の話になり、ほとんどの生徒に先生から推薦の話があったことが分りました。中には毎年推薦してもらっても、1度も1次を受かったことがない生徒がいることを知り、愕然となりました。何? コレ? まるでオレオレ詐欺にあったような…

ショックの日から10日程過ぎた頃、娘に聞いてみました。「集金係りの受験生はレッスンなどで忙しいのに、お手伝いをするのは先生に気に入られて受験に有利だと思うからなの?」娘は「80%はそうかもしれないけど、そればかりじゃない。先生大好きって子もいるから」私「何が?どこが?ただのおばあさんじゃないの?」娘はウーンと考え込んで、ポツリと「かわいいの… なんか、かわいいの…」と言いました。ヘェーそうなんだ。
子供にはそう思えるんだ。大人にしてみれば「ナイショよ」「あなただけよ」「他の人には言ってはダメよ」とか言って母娘を喜ばせ、お金を集めるだけの人のように思えるのですがねェ。30年以上、生徒を集めてきて、ある種カリスマ性のある人のようですが…

1月のある日、レッスン中のお教室に一人の老婦人がやって来て、「数日前に娘(母親)と孫娘が入会の手続きをしに来たけれど、入会しないことにしたので払った入会金・諸経費を返してほしい」と言いました。長い時間、おばあさんは騒いで頑張っていたのですが、結局「レッスン中ですから」ということで帰っていただきました。
帰った後、先生は生徒達に「お金は返した方が良いかしら、どう思う?」と聞きました。生徒達は集まって話し合い「1度払ったお金だから返さなくても良いのでは」と先生に言いました。先生は「そう ならそうするわ」と言いましたが、おかしな話です。「まだレッスンも受けていないのだから、返金したら」と先生に言える生徒がいるでしょうか?クーリングオフ制度もロクに知らない16〜18歳の子供達に決めさせ、その上 子供達は自分達の決めたことを先生が聞いてくださったと思い込んでいるのです。とても狡猾なやり方をする人だと思いました。

☆ いくらお金がかかっても良いから、○路バレエスタジオから娘を宝塚音楽学校に入学させてほしいと願っている親御さんへ
お嬢さんが人並みの容姿であることが大前提です。
月謝・特別レッスン代他、2重請求があっても黙って納めましょう。
見学は月に1度、ご両親揃って行きましょう。
お中元・お歳暮・謝礼などは10万円以上包みましょう。
推薦の話があって、20万円と言われたら思い切って50万円包みましょう。
そうすれば、先生からご両親は呼ばれ「この娘にいくらお金 かけられます?」と聞かれます。
その時、「そこそこに」とか「程々に」とか答えたら、アウト!
「いくらかかっても良いです。先生に全てお任せしますので、よろしくお願いします」と答えましょう。
そうすれば、先生が責任を持って合格まで導いてくださるでしょう。 ☆
(但し☆〜☆は想像です。)
 
本年度合格者  『○路』 1名   『○IE』 7名
受験スクールで年間必要な経費は
『○路』は高級乗用車 1台分
『○IE』は大衆車か、ハイクラスの軽自動車 1台分(+根性) といったところでしょうか。

どちらにしても受験スクールは多額のお金と時間がかかります。
受験を考えている純真な心を持った皆様の参考になれば幸いです。
来年から1次試験の内容も変更されるようですが、頑張って夢を叶えてください。





 


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